当サイトは、年々業績アップしている介護施設運営を運営するプライマリーグループ代表の梅澤伸嘉を塾長に迎え、「これから介護施設を立ち上げたいと思っている起業家」の方や、「現在介護施設を運営しているが運営が苦しい経営者」をサポートしプロデュースすることを目的とした団体です。
事務室から見ていたデイサービスの様子に
群馬県 安中市:認知症対応型共同生活介護
有限会社えにし(ケアサポーターほのか)
取締役 田中 司加子 氏
事務室から見ていたデイサービスの様子に
夫の知人が、特別養護老人ホーム(特養)を経営していました。
その知人が新たにデイサービスを立ち上げることになり、私がそこの事務職員として勤めることになりました。
それがきっかけで介護の世界に飛び込みました。
事務所に勤務していたのですが、デイサービス内の様子を見ている内に、高齢の方と接することができる“介護職”って楽しそうだなぁと思い始めたのです。
またデイサービスの職員さんが足りないときにお手伝いをしていたのですが、それがものすごく楽しかったのです。
それと同時に、高齢者の生活を支え、楽しく過ごせるようサポートをできる介護の仕事に、貴重さや大切さを感じました。
介護保険が導入に伴いグループホームが開設されるようになったとき、家庭的な雰囲気のグループホームへ憧れを持ちました。
そんなとき、自身の友人がグループホームを立ち上げたのです。
今まで、自分でグループホームをやるなんて考えもしなかったことを、友人がやっているとなると、「起業」を急に身近に感じるようになりました。
それがきっかけで、自分でグループホームをやりたいと考えるようになりました。
その時この仕事をやらなければ、私は死んでも死にきれないだろうと思っていたほど、介護の仕事、自分の施設を持つことに情熱を持っていました。
必要な知識、資格はすべて取得した
「法人でなければいけない」ということが大変でした。
個人ではできないので、会社を作らなければなりません。会社を作るにあたり、家族を説得すること・必要な知識を集めること・書類を作成することなど、とても大変でしたね。
まず家族の説得ですが、私が事務員を務めていたところは、そもそも夫の知り合いの施設でした。
会社を辞めることに対し、夫からは「恩を仇で返すきか!?」と猛反対をされました。
両親からは反対されなかったので、そこはまだ救いでした。
次にグループホームをやるにあたり、建物(施設)を建てなければなりません。
子どもを3人も抱え、住宅ローンもある中で、不安がなかったわけではありません。
ですが義理の両親が養蚕業を営んでいたこともあり、広い桑畑を保有していたのです。なので幸いなことに、土地代は浮かせることができました。
そして会社を立ち上げるため、必要な知識は片っ端から得る努力をしました。
すでに介護福祉士とケアマネージャー資格は持っていましたので、調理師免許と簿記の資格を追加で取得しました。
その努力や真剣な思いが家族にも通じ、次第に理解してくれるようになりました。
さらには「小さな会社の立ち上げ方」という本を買って読み込み、会社設立の基礎から叩き込みました。
行政書士など人に頼むのは嫌で、すべて自分でやりました。それこそ定款も手書きで作成しましたよ。
こんなことくらい自分でできなければ、グループホームを立ち上げられないという思いがありました。
苦労して作成した定款に対して、「こんなこと全部できるわけがない」と公証人役場の立会人に言われ、悔しい思いをしたのを今でも覚えています。(笑)ですが、そのとき書いた定款の内容はほとんど実践できていますね。
“良い最期”を迎えるということは、どれだけ“良い介護”をしているか
ずばりやりがいは、高齢の方と接することそのものです。一緒に過ごすことにより、学ばせていただくことがものすごく多いのです。
特に若い職員にとっては、勉強させていただくことが非常に多いです。
施設では、高齢の方たちが残された人生をいかに有意義に過ごすことができるか、そのために何ができるかを、職員自身で考えるように教えています。
私どもの施設では、終末期の利用者さまを見送る場面もあります。
看取りのとき若い職員は、おいおい泣いて見送っています。
その姿を見ると、この子に命の尊さを学ばせてもらったな、すごくいい経験をさせてもらったなと感じます。
病院で最期のときを迎える方が多い中、最期の瞬間に立ち会えることは貴重なことです。また、その方と過ごした日々そのものも、貴重なことなのだと感じています。
“良い最期”を迎えるということは、その前にどれだけ“良い介護”をしているかです。
その方が、心地よく過ごせているかどうかが大切です。
100%でなくても、80%ほどは寄り添えていないと、“良い介護”とは言えないのではないでしょうか。
家族とまではいかなくても、その人に全身全霊を注ぐ気持ちでいてほしいです。そういった面で、介護とは奥の深い仕事だと感じています。
深刻な人手不足は、決して他人事ではない
ここのところ、介護業界は嫌なニュースが多いですね。知り合いの施設でも、職員が大勢辞めることになり、運営が追い込まれていたりします。
県内で例がないという、特別養護老人ホームの休止もニュースで耳にしました。
介護職員を確保できないことなどを理由に、施設を休止せざるを得なかったそうです。それを聞いて、他人ごとではないと思いました。
若い子たちにもっと介護の良さを知ってもらい、ぜひとも介護職についてもらいたいですね。
最近耳にする「ニート」なんて勿体ないです。介護を通して、自分の生き方や価値を見出してほしいと思います。
介護とは、どうしても人の手が必要なもの。ロボットでは補えない、心のつながりが必要なのです。
もっと介護職のすばらしさを知っていただき、現在の深刻な人手不足の解消に繋がってほしいですね。
無駄なことは何一つない。すべてが自分の身になる
自分のできることは、最大限やった方がいいです。無駄なことは何一つありません。
介護も勿論ですが、事務や調理も―。高いお金を払わなければ身につかないと思いがちですが、身近なところにすごく色々な知識が転がっています。
また自分を高めるには、人と比べてはいけません。結局は自分がどうなのかが大切です。
私は3人いる子どものうち、いちばん下の子が幼稚園に上がるのを期に働きに出ました。
お子さんがいる方は、子どもが小学校高学年くらいになり、一人で留守番ができるようになってから働きに出ようと考えている方も多いと思います。
ですが、それでは遅いのです。そのときに何か始めようと思っても、自分の腰も重くなっています。
自分の経験から、何か始めるには少しでも早い方がいいと思いましたね。
介護の創業・再生・経営『 ラブアップ 』に相談してから業績向上した仲間たち