当サイトは、年々業績アップしている介護施設運営を運営するプライマリーグループ代表の梅澤伸嘉を塾長に迎え、「これから介護施設を立ち上げたいと思っている起業家」の方や、「現在介護施設を運営しているが運営が苦しい経営者」をサポートしプロデュースすることを目的とした団体です。
子どもの目に映る自分は“カッコイイ看護師”でありたい
群馬県桐生市:訪問看護ステーション
株式会社 えがとど
代表取締役 柏瀬 郁也 氏
”死んでもいいから家に帰りたい”と願う患者さん
私は看護師免許を取得し、2年前まで病院に勤務していました。病院では、家に帰りたいと願いながらも、その願いが叶わない入院患者さんをたくさん見てきました。
「治療をしなくてもいい、死んでもいいから家に帰りたい」と言われる患者さんもいらっしゃいました。患者さんの多くは、病院で最期のときを迎えます。そしてご遺族の方々が故人にかける言葉は、決まって「やっと家に帰れるね、よかったね」という言葉でした。
その言葉を耳にするたび、自宅に帰りたいという願いを叶えられなかった無念さ、悔しさで胸が締めつけられる思いでした。
でもあるとき、90歳を過ぎた女性の入院患者さんが、自宅に帰ることができたのです。
理由はその女性のお孫さんが医師であり、自宅で点滴注射を管理することが可能なためでした。女性は帰宅後、ほどなくして息を引き取られたのですが、ご家族の方は「自宅で看取ることができて良かった」と言われたのです。
その姿は今まで見てきたご遺族の方と違い、穏やかでどこか晴れ晴れとした印象を受けました。
このことをきっかけに、医療に携わる人間が自宅に行くことで、「家に帰りたい」という患者さんの願いを叶えられるのではないかと考えました。
そして患者さんを自宅で看る『訪問看護』に関心を持ち、起業を決意しました。
起業と並行しての猛勉強
大変だったことは、介護や訪問看護の制度について知識がなかったことです。介護保険と医療保険の兼ね合いや、訪問看護を利用できる回数の制限など、勉強しなければいけないことが山ほどありました。起業の手続きを進めると同時に、必死で学びました。
それに加え、融資実行までにも苦労しました。
ごく普通に勤めをしている看護師であったことや、当時20代という若さだったこともあり、融資は下りませんでした。
しかし梅澤社長に相談をしたところ、銀行に掛け合ってくださり、無事に融資を受けることができました。
また起業前には、「やれる!」という思いと「できるのだろうか...」という葛藤がありました。しかし葛藤の中で、自分は子どもに誇れる“カッコイイ看護師”でありたい思ったの
です。
看護師という職業に誇りを持ち、仕事を楽しんで働いている“カッコイイ看護師”の姿を、子どもに見せたいという気持ちが後押ししてくれました。
笑顔で見送ることの素晴らしさを
病院に入院している方々が、いつでも安心して自宅に帰れる環境を作りたいです。
また、病院とは違った人生のエンディングを、ご家族の方に実感していただきたいです。今まで病院の患者さん・訪問看護の利用者さんを看取らせていただき、ご遺族の気持ちの違いを感じました。
病院で看取ったご遺族は、やるせなさや悲しみに暮れる方がほとんどでした。
しかし自宅で看取ったご遺族は、故人を笑顔で見送っていらっしゃいました。
ご家族の方がご本人の様子を近くでみることで、ご本人の食欲が落ちるなど、体調の変化を肌で感じることができます。
ご本人がゆっくりと最期のときへ向かっていく姿を感じることで、ご家族の方は少しずつ心積もりができていくのだと思います。
自宅で最期のときを迎える、看取るということは、とても素晴らしいものなのです。そして患者さんの「家に帰りたい」という願いを叶えられたとき、この仕事をやっていて良かったと心から思えます。
今後、自宅で過ごせる患者さんをもっと増やしていきたいです。
そのためにも、“訪問看護”という制度をより多くの人に知ってほしいと願っています。
介護と医療をつなぐ存在を知ってほしい
病院での入院治療が終わり退院することで、患者さんの治療が終了してしまうケースが未だに多いです。
しかし、退院後も継続した治療を必要とする人はたくさんいらっしゃいます。医療、治療を自宅でも継続して受けられることが、まだ世の中に浸透していません。病院のケアマネージャー、相談員の方から紹介を受け、利用者さんの元へ行くと「こういったものがあるのならば、もっと早く知りたかった」との声を多くいただきます。
世間がみる介護の世界では、まだ“訪問看護”の認知度は低いようです。
そういった現状にもどかしさを感じています。
また、“訪問看護”と“訪問介護”を勘違いされている方も多いです。訪問看護とは、看護師が週1~3回ほど定期的に利用者さんの自宅を訪問し、医師の指示をもとに体調管理や医療処置を行います。
他にもリハビリや医療機器が付いている方の入浴介助など、主に医療に関わることを行います。
また患者さんの体調に何かあれば、24時間体制でご自宅へ伺います。
生活のサポートは“介護”、医療面のサポートは“看護”という形になります。
世間一般的に“介護”というと、介護士やヘルパーが行う生活のサポートがメインだと思われがちです。しかし、介護と医療をつなぐ『訪問看護』という制度があることを知ってほしいです。
何十年も先を見据えている
常に先が見えているということでしょうか。
病院勤務からの独立でしたので、経営に関しては全くの無知でした。
別の経営者の方と話す機会があった際、その方が何十年も先を見て行動していることを聞き驚きました。常に先を見て、その先に何があるかを察知している経営者は、やはり成功していらっしゃいます。
また、“決断が早い”ということも言えます。私は失敗することが心配で、決断を躊躇するときがあります。
しかしある経営者の方に、「失敗を考えることも必要だが、その不安が上回ってはいけない」とのお言葉をいただきました。
この言葉を聞き、できる経営者は決断力があると感じました。
“想い”があれば
看護師が独立を考える機会は、あまりないと思います。ですが熱い思いを持った看護師は、世の中にたくさんいます。
その思いを実現できていない人がほとんどです。患者さんに細やかな対応をしたいと思っているのに、日々の業務に追われ実現できないもどかしさを抱えているなど―。私自身もそうでした。
そういった看護師たちのためにも自分から行動し、やりたい看護を実現することも一つの選択肢だと思います。
自分の思い描く看護師に近づけないのであれば、自身で実現できる場を作った方が良いと思います。介護業界には支えてくれる方々がたくさんいます。
その先陣を切っているのが梅澤社長なのだと思います。
私は気持ちだけで突っ走ってきました。しかし、“想い”があれば周りの人は応援してくれます。
そして何より、利用者さんを幸せにすることができます。まずは自分から動いてみてください。
介護の創業・再生・経営『 ラブアップ 』に相談してから業績向上した仲間たち